陸上のトラック競技は距離別に辛さの質が異なります。基本的にどの距離もキツイのですが真剣に走ってみて特にキツいな~と思う距離を過酷度というモノサシで評価しています。

これから陸上部に入部しようとしてどの距離を専門にするか決定にするのに迷っている方は参考にされて下さい。

100m走

過酷度★★☆☆☆

ダッシュを本気で走り抜く。距離が短いので一本走っただけではそこまでキツくはないが何本も走ることはできない。

慣れていればまだしも体力を回復させない限り続けて走ることは困難。運動不足の方や初心者はすぐに乳酸が溜まり、2本と走れないでしょう。

しかし、小学校高学年になれば誰しもがこの距離を走らされるので過酷度という観点から見るとそこまで高くはありません。

200m走

過酷度★★★☆☆

辛さ的に100m走とそこまで違いは無いがスタミナ要素が加わるので100mよりもシンドい。しかしトラック競技の中ではまだマシな距離だと言えます。初心者や走りなれていない方は1本マジになって走ると乳酸が溜まります。2回走れれば良いほう。過酷度は100mよりは若干上といったところ。

400m走

過酷度★★★★☆または★★★★★

陸上トラック競技系の中でも1、2を争うキツい距離だと言われている。その理由は長い距離をほぼ全速力でダッシュし続けなければならないということ。これは人間のエネルギー回路の限界を超えた時間の運動を続けなければならないのと同義であって、慣れていない限りは殆どの人が途中でギブアップする。

全力疾走でなければ全然平気な距離ではあるが良いタイムを導き出そうとして本気で走ろうものならそれなりの覚悟が必要。キツさとしては星4つか5つのどちらか。この評価は人によるかもしれない。まあ、4,5ということにしておく。

800m走

過酷度★★★★★

一般的に一番キツい距離だと言われている。それもそのはず陸上の格闘技との呼び名もあるほどだ。スピードとスタミナを一挙に消費する。瞬発力と持久力という相反する能力をバランス良く十分に発揮して(使い切って)走り切る。なれていなければ生命に関わるのではないかと思うぐらいキツい。ちなみに筆者は運動不足の状態で800m走を行ったが走り終えた後には口の中が血の味がした。きっと、走っている最中に内蔵のどこかから出血したのだろう。それぐらいキツい距離であるため、走りなれていない方は注意が必要である。

1500m走

過酷度★★★★☆

良いタイムを出すにはスピード4、スタミナ6の配分で走り切る必要がある。800m走よりはキツさを感じないもののゴールまで残り数百mのラストスパートが一番キツい競技かもしれない。

3000m走又は5000m走

過酷度★★★☆☆

男子が5000m走で女子が3000m走である。中距離走の中でも一番長い距離であり、スピード3、スタミナ7の配分で走り切る。ラストスパートでの追い込みをかけなければいけないのは800m走や1500m走と一緒。持久要素でラストまでリードできていれば1500m走よりはキツくない。大半は追い込みをかける前に減速するのが目に見えているので本当のきつさを体験しているのは選手ぐらいだろう。

10000m走

過酷度★★★☆☆

長距離走に分類される距離であり、マラソン選手がしのぎを削っている距離でもある。スピード2スタミナ8の配分がベスト。持久力が最も重要ではあるがラストスパートで追い込みをかけなければいけない。ここでのダッシュは本当に辛く、その気力が残っているかどうかは経験の差によるものも結構大きかったりする。素人はまずその余力は残っていない。

陸上トラック競技距離別の辛さ度まとめ

いかがでしたか?

100m~10000m走までのトラック競技の辛さを段階的に評価してみました。

距離が長いからって辛い訳ではなく、瞬発的要素とスタミナ的要素の混合具合が辛さを決定するという現実を知って頂けましたでしょうか。